続きです。

●フェルゼン役の大浦さん。
舞台で見るのは初めてだったのですが、想像以上の好青年でした。
私は「宝塚以外のフェルゼンなんて・・・・!」と思っていたのですが、なかなかどうしてむしゃぶりつきたいくらいのステキフェルゼンで、頭の中に「ケッコン」の文字が躍りまくりましたYO!
真央ちゃんの(若いひとの)相手役は最近は大体赤坂君だったから、今回はどうかな〜という感じで、正直そこまで期待はしていなかったのです。
それが蓋を開ければ本気で美しい伯爵で、ひたむきに王妃を愛していく姿がすごくストイックで、だからこそ迸るような情熱が感じられていいんですよ・・・・!
王妃を連れ出そうとする終盤のシーン(実はこの方の登場は二幕までです)が特に良かったです。
唾を飛ばして(笑)タンプル塔からの脱出を促すシーンが熱演だった。
私だったら子供を捨てて逃げたであろう。
よくよく考えるとこの二人はせいぜいキスを一回したくらいで、後は抱き合うだけなのですが、それがすごく良かったのかも知れない。
ぐっと引き寄せる、あの感じがね!もうたまらないんですよね!(笑)
耐える男というか、狭間で揺れているのがとてもよく伝わってきました。
ミュージカルじゃないストレートプレイで、歌にのせて思いを伝えるのではなく、感情のまま言葉を紡ぐしかないからこその心情の吐露でした。
結構役作りとしては若いんですよね。
年齢差を考えると頷ける場面も多々あるのですが、宝塚を見慣れた私はどーしても「年上の余裕」みたいなのを探す傾向があって、逆にすごく新鮮でした。
こういうフェルゼンも良いですね!しかも超カッコマンですよ!
このフェルゼンは男のひとにしか出来ないフェルゼンだなあと思いました。
男のひとだからこそ表現できる部分(女性も然りですが)っていうのが凄く良い意味で出ていて、アントワネットが恋してしまうのも納得のステキ伯爵でした。
ウオー超ステキだったー!

●ルイ16世の羽場さん
このひとも肉布団を大量に着込んで超熱演でした。
この作品においてとてもよく書かれていたのがこのひとだと思う。
とにかく良かった。
舞台のなかで彼というひとを演じきった羽場さんの清々しい笑顔がまた素晴らしくて(笑)
タンプル塔の別れのシーンでは思わず涙が・・・・!
衛兵を振り切って最後、「僕は王になってよかったことが一つある。君に出会えたことだよ」という台詞に相まってあの笑顔の相乗効果は筆舌に尽くしがたいものがありました(笑)
あの一連のシーンといい、書き込みが素晴らしかったのもここではないかと思います。
呑気で優しくて優柔不断で、君主としては向かない器だったのかも知れませんが、今の世界に生きていればもっと違う道もあったのではないかと感じさせるひとでした。

●その他の皆様
ラガルドの山本さんの群を抜いた素晴らしさに脱帽です。
「貴女は王冠を失って本当の王妃になられた!」という最後の絶叫がきいた。このひとの全編を通した穏やかで堅実な語り口は得がたいものだと思います。
お芝居ってこういうことなんだと改めて感じさせてくれる素晴らしい役者さんでした。
他の皆さんもステキすぎて一人ひとり言っていくときりがないので・・・・!
女の子は皆美しく可愛らしく、男性は大変野性的で(笑)ステキでした。

最後のカーテンコールではアントワネットの断頭台のシーンが暗転のうちに行なわれ、役者の皆さんがそれぞれの役の服を着て一斉に現れます。
全員で「ラ・マルセイエーズ」の大合唱の後、それぞれのポーズで静止。
そこにパッと先ほどまでの老いた姿が嘘のようにアントワネットが舞台奥正面に登場し、動きを止めた人々の間を通って前へ歩いてきます。
そこで笑顔のまま深いお辞儀。
舞台と現実が入り混じったような不思議なフィナーレで、それがすごく良かったんですヨー!
晴れやかな笑顔がまた良かった。
それまでは「ウウ・・・・」とタオルで涙を拭う状態だったのが、それによって明るくなったというか、「ぱあああ〜」みたいな。
悲劇だけど後味の悪い話ではないというのがおおきいのかもしれませんが、私はかなり感動しました。
久し振りに芝居に触れた気がした(笑)
これ、まだ当日券が出ているようなので、是非見ていただきたいです。
私ももう一回くらい行くことが出来たらなぁ〜アハハハハハ。
とりあえず機会を探ってみようと思います。

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