話としてはよく見れば突っ込みどころが満載ですが、なんだか曲と雰囲気と出演者の皆さんの熱演にだまされて、感動して帰ってきちゃったよ!というのが正直な感想です。
な、泣いた!
ラスト、ウッカリ泣いちゃったよ!
途中、ん、中国映画の「HERO」?と思うようなところもありまし(省略)
でも描写が足りない割にはトウコちゃんが雰囲気一つで壮絶な孤独というものを見せ切ってしまい、迫真の出来上がりだったと思いました。
こ、孤独が似合うのね・・・・!(嗚咽)
みなみちゃんとの純情ラブストーリーのような、はじまったばかりのような拙い恋愛もいとおしく可愛らしく、二人の雰囲気にもよく似合ってとても素敵でした。
毎朝枕元に花を贈るっていうのも、拙さ全開でキュンキュンしましたよ。
思いを伝えることに慣れていないというか、こう、熟れていない果実のような、この萌えがね!キュンでしたね!
そんなどうでもいいことを考えつつも、やっぱり最終的には「よかった!」という感想がきたので、私個人としてはとっても満足するものでございました。

昔、「天の鼓」で私は児玉先生は演出の才能はあるから、よく出来た脚本を演出してるほうがいいかもしれない。つーかまず日本語しっかり、というようなことを書きましたが、相変わらずのアレな脚本を美しく演出していました。
大野先生のように情緒溢れる・・・・という感じではないけれど、瑞々しいというか彩り豊かな感性がそのまま舞台に現れていて、それはそれでとても美しく心に迫るものだったと思います。
素直に綺麗だった(笑)
なんというか、この先生の目に映る景色ってこんなに素敵なんだなあと思わずにはいられない目映さは、やっぱり得がたいものだと思わずにはいられません。
はらはらと落ちる白い花は、同時に切なさも醸し出しているようで、舞台によく映えていました。

話は難解に見えてそうでもないという逆説的なものを含みますが、脳内をフル回転させながら見れば話の内容が理解できないという事態は避けられる程度。
途中まで「エッ、誰が主役!」と青くなるシーンもありますが、トウコちゃんの迫真の演技で見せ切ってしまったという印象を受けました。
最初から最後まで、主役の割には出番が少ないようにも思いますが、最初から最後まで出ずっぱりでした!という存在感やオーラのようなものがやはりすごくて、やっぱり真ん中に立つべきひとなんだなあと改めて感じました、よ・・・・!
あともう一段、なんとか頑張って頂点に上ってほしい。
このひとが最後の最後に大階段から降りてくる姿を心から見たくなるような、熱演でした。
それにやっぱり瞳がウルウルしていて、私の乙女心にキュンキュン突き刺さるものがあった・・・・!
みなみちゃんも皇女らしい毅然としたものがありつつも、美しいたたずまいに澄んだ声がとっても私好みで(笑)
よかった!超良かった!
どうしてヒロインをやらないんだろうとずっと思っていたので、今回の抜擢は素直に嬉しかったです。
女性的なたおやかなラインを存分に生かした姫っぷりは、も〜本当に可愛かった!
トウコちゃんとの慎重さも程よく、すっきりと美しい、そしてどこか不器用な拙さのあるステキカップルでした。
この二人のシーンがもっと見たかったというのが、正直な感想です。
ちょっと少なすぎるよ・・・・主役とヒロインだろう・・・。
もっと二人の葛藤やら何やらがあれば、最後の別れがたい二人の想いというのがですね!痛切に浮かび上がってですね!客席はさらに涙の嵐だったと思うのですよ!(と主張)
チエちゃんは上手くなったな〜とは思いますが、「エッ、わたるちゃん・・・・?!」というものもあり、もっとこの人の良さというか個性というものが出ると、もっともっとよくなるのではないかと思います。
このままじゃわたるちゃんのコピーになっちゃう!という危機感もありますが、それを補ってあまりある存在感と今後の成長が大いに伺える熱演で、こちらもステキでした。
でもなあ、

チエちゃんとウメちゃんのシーンは半分以上カットでもよかった

とは思った。
あのシーンを引っこ抜いてもっと龍星の孤独な状況とか、取り巻きに囲まれていてもふと感じる孤独とか、サリに対する恋心とも郷愁とも、温もりへの憧れともつかないようなものとかの説明がタップリあれば、よりよかったのではないかと思います。
友人の言葉ではありますが、一幕と二幕でせっかく「朕は皇帝なり!」とあわせたのだから、そこで終わらせておけば余韻が残ったんじゃないのかなあ。
正直あのウメちゃんのラストは蛇足以外の何ものでもないと感じました。
まあ、皇帝の血筋は続いていくんだよ・・・というようにも見えましたが、それは別に説明しなくても、「子供が出来た」という言葉だけである程度は推測できるわけだし、何もハッキリと出さなくても良かったのではないかと・・・。
でも心配していた歌がよく伸びるようになっていたので、そういう成長は伺えたようにも思います。
でも正直、場面の多さといいみなみちゃんとどちらがヒロインだかわからなかった。
あくまでもこれは龍星が主役なのだから、たとえウメちゃんの方が番手が上であろうが、やはりヒロインにはそれだけの比重を与えるべきだったと思います。
ただ、ウメちゃんはピンクのすっきりとした衣装がよく舞台に映えて見えました。
こういう役の方が、このひとの良さが出るみたい。

残りの出演者の皆さんも当然熱演で、とってもよかったです。
あの熊ちゃんみたいなフカフカの毛皮がも〜可愛くて温かそうで欲しかったですよ!(笑)
他にも色々・・・・と思いますが、とりあえずはこのあたりで。
1回しか見ないのが勿体無く感じられるほどの、ステキ作品でした。
皆様お疲れ様でした!

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