月組は確か去年もお披露目だったんですけどね・・・・と思いつつ行って来ました、ジャジーな妖精たち。

やばい、面白い。

私はとっても気に入りました。
宝塚!すごい勢いで宝塚!
これこそ宝塚よ・・・!というにおいに満ち溢れていて、とってもよかったのではないでしょうか。
結構な評判だったのでどんなもんかなと思っていましたが、予想に反して大満足でした。
っていうか、エッ、結構泣いちゃったんですけ、ど・・・。

5人の孤児院の子供達がアメリカにやってきて、それぞれに成長して・・・・という話ですが、「あの頃は誰もが、夢は叶うと信じていた」と歌うあさこちゃん達がどうにも切なくてね(笑)
子供心に見た夜でも明るいアメリカという国は、文字通り「この国では夢が叶う」と無条件に信じられるものを持っていたというか、電灯の明かり一つとっても希望の光に見えるくらい、眩しく輝いていたんじゃないかなと思います。
でも現実には「夢が叶うと信じていた」にも関わらず、迫ってくるのは辛い現実であったり、逃れられない結末(未来)であったりと、決して上手くはいかない。
上手くはいかないけど、それでも主役のアサコちゃん演じるパトリックの周りには、ひねくれてたり素直じゃなかったりするけど温かいひとがいて、温かい思いに溢れていて、それって本当に素晴らしいことだなあと感じました。
妖精たちにはびっくりしましたが(笑)、でも皆それぞれ可愛かったですよ!
越リュウちゃんにはビックリを通り越して呆然という感じが致しましたけれども、それでもショーでバッチリ挽回していたし、アサコちゃんが「すごくカッコイイの〜!」とウットリしていたのも納得のキザ加減でした。
シャノンが「残された時間がすり抜けていく・・・」と歌うシーンも、後ろで歌う妖精たちの姿は笑えるけど、「シャノンよ生き続けろ」と歌う姿にジーンとしてしまったり。
「あなたの夢の中に生き続ける・・・」と歌うところはジーンを通り越して鼻水ブワーでした。
別にいなくてもいいんじゃ・・・・と思うところもありましたが、少し間違えば深刻なお話になってしまうかもしれない部分をよく救っていたと思います(超好意的な解釈)
何をしてくれるわけでもないけど、病気の時、無邪気な子供のような妖精たちが「頑張って、僕達が一緒だよ!」と言ってくれたなら、どれほど心強いことでしょう。
なんだか妙にジーンとくるところの多い話だったなあ。
さすがは谷先生の面目躍如というところでしょうか。
最初のアイリッシュダンスもなかなか頑張っていましたし、何より全体に流れるホンワカしたものというか、最近結構少なくなってしまっている宝塚独特の温かさというものがあって、ジンワリしてしまうというか・・・・。
雪組の霧のミラノ、宙組の炎に口づけをと、世知辛い話が続いた中で、一年の最後がこのお話っていうのは個人的にはとても嬉しいことでした。
思えば今年の宝塚のお話って、結構最後が誰かが死んで終わりというのが多いように感じたのですが、これも確かに結局最後にあるのは死という現実ではあるけど、それでもそれまれの道のりを精一杯歩いていくんだろうな、とかさ・・・・こう、最後まで見せないことって大事だよなと感じさせる終り方になっていたような。
それが作品の完結という点においては「ウーン」ということになるのかもしれないとは思いますが、それでも素朴で温かくて無条件の愛に満ち溢れていて、それでもやるせない部分やノスタルジックな部分もしっかり持っていて、「ああ、宝塚だなー」と思ってしまったのです。
真っ直ぐで誠実で、誰もが好きにならずにいられないパトリックと、「気をつけてといったそばから自分が転ぶ」(笑)シャノンというカップルも、その距離感が可愛くて愛しくてどこかもどかしくてですね、「大統領になって」という言葉も素直で純粋で心からの言葉が胸に響きました。
アサコちゃんのこういう役って、本当に素敵なんだなあと再確認。
「あかねさす紫の花」の大海人も本当に素敵でしたが、また見られると思うと今から超絶楽しみです(笑)(名古屋まで行きますよ!)
ひたむきでまっすぐな愛情を包み込むような眼差しでおくられて、ときめかないひとなんているだろうかと思ってしまう、そういう青年でした。
まわりのティモシーもウォルターもミックも可愛かったですよ!
特にティモシーの「キーポン!」という歌(こう聞こえました)と、ウォルターのソロが好きでした。
ダークなイメージが!
アメリカで人生が別れてしまった五人だけど、妙な連帯感もあったりして、そこのところがやけに可愛かった。
正直、ウォルターがたとえ改心したとしても、それで話が丸く収まるわけではないし、ティモシーだってこれからちゃんと自立の道を見つけていかなきゃならない、パトリックもダン親父の妨害を乗り越えて選挙に勝たなきゃならないし、シャノンなんぞ今後闘病生活でどうなることやらわからない(と思うと、この中で一番安定していたのはミックなのですね)
先のことなんて何一つ見えないけど、でもそこで終わるから良いのではないでしょうか。
どうなるかわからないし、そしてあえて見せないからこそ、アルバムの中の切り取った一枚の写真のように、最後のあの光景が生きるんじゃないかと思う。
最後まで見せ切ってしまうのもアリだし、それはそれで感動したりもするけど、あえて見せずに幕を下ろしたことで、今後彼らが年老いたときに思い出すであろう幸せな時というのを、観客も胸に閉じ込めることが出来たのではないかと思います。
そういう思い出の共有がな、大事だな!と、そう思ったわけで(笑)

ショーもよかったです。
私の大好きなミラーボール!ギラギラ!ビッカビカ!!
まばゆいほどのキンキラキン!!(大興奮)
息もつかせないというか、勢いがあってあっという間でした。
エッ、もう終わっちゃうの!みたいな。
途中の分けての銀橋の部分では、マサキ君にウインクすっ飛ばされたり、ひろみちゃんに指差されたり(幻覚です)、彼女が最前列のお客さんをじっと見つめてからウィンクしたりしてるのを見て無駄にときめいていました。
アサコちゃんはとにかくショースター!という感じで、華やかで本当にステキでした。
トップになってくれてよかった!本当は花組でなってもらいたかったのですが、とっても幸せそうだったのでよかったです。
かなみちゃんも、よくぞここまで頑張ったなあと・・・。
やせすぎてしまって心配にもなりましたが、しっとりとした情感があってファンになってしまいましたよ。
これまでなんとも思っていなかったのですが、アーネストを見たらキューンとしてしまったのです。それからはもう一直線だった・・・。
きりやんもユウヒちゃんもさららんもみっちゃんも、皆ステキでした。
これぞ宝塚!という香りに満ち溢れた両作品、一年を終わるに相応しい温かい作品だと思います。
世間の評判に関わらず魂の底からオススメです(笑)

とにかくすごくよかった!私は本当に気に入った!(笑)
チケットもあと2回分くらいあるのですが、もう何回か行きたいくらいですよー!
ああ、次に行くのが本当に楽しみです。

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