ちょっと待ってちょうだい。(@DAYTIME HUSTLER)
2005年12月1日 宝塚歌劇(舞台)今日は雪組青年館を見に行ったのですが、なんつーか、これは良いのか?本当に良いのか?と思ってしまいました。
申し訳ありませんが、今回のこのお話が良かったと思われる方には、お読みにならない方が良いのではないかと思います。
ご了承の上、ご覧くださいますよう。
以下感想。
***********
いや、話としては面白かったし良かったのですが、途中からヘイワードが可哀相過ぎて目も当てられませんでしたよ。
かしちゃんのカッコマンっぷりやら、ラギラギのキュートな学生ぶりとかトーマちゃんのアレっぷりとか、リサちゃんの可愛いショーガルとか、見たいものは山ほどありましたが、途中からヘイワードに肩入れしすぎて、もはやそれどころの騒ぎではありませんでした。
別名「ヘイワード転落物語」だったよなあと・・・。
ひたひたと忍び寄っていたものが、ローリー(と故郷)との再会によって一気に訪れてしまったという印象を受けました。
全体の感想としては、主役のカップルにあまり感情移入が出来ない話でした。特にヒロイン。
主役のローリーは最高カッコマンだったのですが、私が男だったらたとえケッコンした後だったとしても、彼には絶対恋人を紹介しません。
友人にするならこれ以上の男はいないと思わせられますが、彼はこう・・・・なんかこう、恋路に(おそらく無意識に)ヒビを入れるタイプなんだよなあ。
イケメンな上に、友人の恋人だろうが「それでもいい!愛している!」と叫ぶ危険人物に会わせる危険性を冒す必要はないでしょう。
というか、もう、格好いい、悪いの問題ではない。
問題は友人の婚約者を「愛しているから」「彼女も俺を愛しているから」という理由で奪い取るかどうかなのです(個人的に)
確かに現代は自由恋愛で、愛し合う人間同士が結ばれるのは道理だが、その前にそれが許されることなのかどうかを一回でもいいから考えてください。
愛しているからとかそうでないからとか、そういう問題ではないし、それで解決する問題でもない。
本人同士の意見が一番大切だとは思いますが、なんで二人とも葛藤とか逡巡がないの?なんで本能のままにラブ一直線なの?
彼らの婚約者であり友人であるヘイワードはまるで最初からいなかったかのようなお取り扱いでございました。
むしろ、二人のラブが成立するための引き立て役というか、番組が始まる前に観客を盛り上げる芸人のような感じが・・・・(した)
そう、前座? まさしくあんな感じです。
確かにヘイワードは人間失格というか、ヤクやるわ恐喝未遂だわ殺人犯だわで、正直もう罪から逃れるため(もしくは償うため)には死ぬしかないという男ではありましたが、終盤、ヤクと動揺とで最高潮にハッスルしており、もはやひと言間違えただけで身投げしそうな男の前で言い放つ言葉が「お前も頑張れ。(そして俺達も幸せになる)(@要約)」だった場合、彼の人生はそこで終わったも同然ではないでしょうか。
まあ、微妙に立ち直りかけていましたけれども。
私の受け取り方にも問題があるとは思うのですが、この時はどうにも、ひどく・・・・ひどく理不尽な言葉のように思えました。
少なくとも、ローリーが言っていい台詞ではなかったのではないでしょうか。
だって彼にはあの時点でもう、何一つ残っていなかったんですよ・・・(嗚咽)
自業自得だけど、もう少し彼に救いがあってもよかったというか、あるべきだったのではないかと思います。
何から何まで出来るのに、欲しいものは何から何まで手に入らなくて、それでももがいてあがいて、みっともないところ全開で、最後には蹲るしか出来なかった男なのに。
学生時代のキラキラした笑顔がどうにも思い出すと哀しくて、「エエ〜」という気持ちでイッパイでした。
もうアレだ、彼の人生は他人のためのダシのようなものであって、彼が主菜になれることはないのです!みたいな感じがしました。
そりゃー確かに彼はダメ人間だけど、それでももっとこう・・・・!
シルヴィアもシルヴィアで、「私が社長の娘だったから愛したんでしょう!」みたいなことを抜かしていましたが、じゃあ何だ、お前はちゃんと愛していたっていうのか。確か一時間前くらいに「愛って何?愛って何色?飢えてるの、私、愛に!」みたいなことをほざいて札束バラまいていたような気がしないでもありませんが、相手に求めるだけ求めて自分からは気が向いた相手(まあ、ローリーとであって初めて愛することを知ったというのはわかりますが、それでも彼女の発言はところどころ噛みあってないというか、素直に頷くのは難しい)にしか返さないっつーのは卑怯を通り越してHIDOIと思います。
というか、お前もお前だ。
とにかくヘイワードが幸薄すぎて空いた口が塞がりませんでした。
ヤツも色々欠陥があったというか、確かに失格なところも多々ある男ではありました。
が
それでも何から何まで途中からやってきた不良マンのローリーに掻っ攫われたら、ヤクに手を出したくもなろうというものです。
そう、要領の良い男が全部手柄は取っていっちゃうんだよね、仕方ないんだよね、とわかってはいるものの、ヘイワードにとってローリーというのは(私から見れば)悪魔そのものに見えました。
彼にとっての悲劇はそこから新たに成長することが出来なかったということもありますが、彼の人生史上初の挫折が凄まじい重量をもってトラウマになっていたことだと思われます。
そして学生時代という不安定な時期では当たり前かもしれないけど、そういうヘイワードをどっしり構えて受け止めてくれるような、包容力のあるひとがいなかったこと。それを見つけられなかったこと。
彼の不幸の上に主役カップルの幸せって成り立ってるよなと、思わずにはいられませんでした、よ・・・!
愛って何だと、違う意味で問いかけずにはいられなかったこの作品。
ただひたすらにヘイワードがかわいそうな話でした。
申し訳ありませんが、今回のこのお話が良かったと思われる方には、お読みにならない方が良いのではないかと思います。
ご了承の上、ご覧くださいますよう。
以下感想。
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いや、話としては面白かったし良かったのですが、途中からヘイワードが可哀相過ぎて目も当てられませんでしたよ。
かしちゃんのカッコマンっぷりやら、ラギラギのキュートな学生ぶりとかトーマちゃんのアレっぷりとか、リサちゃんの可愛いショーガルとか、見たいものは山ほどありましたが、途中からヘイワードに肩入れしすぎて、もはやそれどころの騒ぎではありませんでした。
別名「ヘイワード転落物語」だったよなあと・・・。
ひたひたと忍び寄っていたものが、ローリー(と故郷)との再会によって一気に訪れてしまったという印象を受けました。
全体の感想としては、主役のカップルにあまり感情移入が出来ない話でした。特にヒロイン。
主役のローリーは最高カッコマンだったのですが、私が男だったらたとえケッコンした後だったとしても、彼には絶対恋人を紹介しません。
友人にするならこれ以上の男はいないと思わせられますが、彼はこう・・・・なんかこう、恋路に(おそらく無意識に)ヒビを入れるタイプなんだよなあ。
イケメンな上に、友人の恋人だろうが「それでもいい!愛している!」と叫ぶ危険人物に会わせる危険性を冒す必要はないでしょう。
というか、もう、格好いい、悪いの問題ではない。
問題は友人の婚約者を「愛しているから」「彼女も俺を愛しているから」という理由で奪い取るかどうかなのです(個人的に)
確かに現代は自由恋愛で、愛し合う人間同士が結ばれるのは道理だが、その前にそれが許されることなのかどうかを一回でもいいから考えてください。
愛しているからとかそうでないからとか、そういう問題ではないし、それで解決する問題でもない。
本人同士の意見が一番大切だとは思いますが、なんで二人とも葛藤とか逡巡がないの?なんで本能のままにラブ一直線なの?
彼らの婚約者であり友人であるヘイワードはまるで最初からいなかったかのようなお取り扱いでございました。
むしろ、二人のラブが成立するための引き立て役というか、番組が始まる前に観客を盛り上げる芸人のような感じが・・・・(した)
そう、前座? まさしくあんな感じです。
確かにヘイワードは人間失格というか、ヤクやるわ恐喝未遂だわ殺人犯だわで、正直もう罪から逃れるため(もしくは償うため)には死ぬしかないという男ではありましたが、終盤、ヤクと動揺とで最高潮にハッスルしており、もはやひと言間違えただけで身投げしそうな男の前で言い放つ言葉が「お前も頑張れ。(そして俺達も幸せになる)(@要約)」だった場合、彼の人生はそこで終わったも同然ではないでしょうか。
まあ、微妙に立ち直りかけていましたけれども。
私の受け取り方にも問題があるとは思うのですが、この時はどうにも、ひどく・・・・ひどく理不尽な言葉のように思えました。
少なくとも、ローリーが言っていい台詞ではなかったのではないでしょうか。
だって彼にはあの時点でもう、何一つ残っていなかったんですよ・・・(嗚咽)
自業自得だけど、もう少し彼に救いがあってもよかったというか、あるべきだったのではないかと思います。
何から何まで出来るのに、欲しいものは何から何まで手に入らなくて、それでももがいてあがいて、みっともないところ全開で、最後には蹲るしか出来なかった男なのに。
学生時代のキラキラした笑顔がどうにも思い出すと哀しくて、「エエ〜」という気持ちでイッパイでした。
もうアレだ、彼の人生は他人のためのダシのようなものであって、彼が主菜になれることはないのです!みたいな感じがしました。
そりゃー確かに彼はダメ人間だけど、それでももっとこう・・・・!
シルヴィアもシルヴィアで、「私が社長の娘だったから愛したんでしょう!」みたいなことを抜かしていましたが、じゃあ何だ、お前はちゃんと愛していたっていうのか。確か一時間前くらいに「愛って何?愛って何色?飢えてるの、私、愛に!」みたいなことをほざいて札束バラまいていたような気がしないでもありませんが、相手に求めるだけ求めて自分からは気が向いた相手(まあ、ローリーとであって初めて愛することを知ったというのはわかりますが、それでも彼女の発言はところどころ噛みあってないというか、素直に頷くのは難しい)にしか返さないっつーのは卑怯を通り越してHIDOIと思います。
というか、お前もお前だ。
とにかくヘイワードが幸薄すぎて空いた口が塞がりませんでした。
ヤツも色々欠陥があったというか、確かに失格なところも多々ある男ではありました。
が
それでも何から何まで途中からやってきた不良マンのローリーに掻っ攫われたら、ヤクに手を出したくもなろうというものです。
そう、要領の良い男が全部手柄は取っていっちゃうんだよね、仕方ないんだよね、とわかってはいるものの、ヘイワードにとってローリーというのは(私から見れば)悪魔そのものに見えました。
彼にとっての悲劇はそこから新たに成長することが出来なかったということもありますが、彼の人生史上初の挫折が凄まじい重量をもってトラウマになっていたことだと思われます。
そして学生時代という不安定な時期では当たり前かもしれないけど、そういうヘイワードをどっしり構えて受け止めてくれるような、包容力のあるひとがいなかったこと。それを見つけられなかったこと。
彼の不幸の上に主役カップルの幸せって成り立ってるよなと、思わずにはいられませんでした、よ・・・!
愛って何だと、違う意味で問いかけずにはいられなかったこの作品。
ただひたすらにヘイワードがかわいそうな話でした。
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